小学校の入学準備は、前年の早い時期からスタートします。「まだ1年あるから……」と思っているうちに、学校や市役所から、入学に関するお知らせが届き始めます。ギリギリになって焦ることのないよう、早めに入学準備を始めましょう。
この記事では、小学校入学までの大まかなスケジュールや、準備すべき学用品について解説しています。
目次
入学までのスケジュール
前年2月~9月
小学校入学まであと約1年となる5歳児。早いところでは、入学の前年2月頃から、学校見学会や説明会などが始まります。子どもにとってはまだまだ自覚のない時期ですが、少しずつ心構えや準備を進めていきましょう。学校見学では、校内の雰囲気や設備を見ることができます。先生が先導して校内を案内してくれるので、分からないことや学校の教育方針についてなど、この時点で気になることは質問しておきましょう。
なお、見学会の時期は学校によって異なります。
前年9月~1月
入学の前年9月〜翌年1月の間に、学校単位で実施される「就学時健康診断」が始まります。就学時健康診断とは、学校保健安全法第11条を根拠とし、小学校に就学する直前に行われる健康診断のことです。身長や体重、視力検査、聴力検査、歯の検査、内科などといった身体的な検診のほか、母子手帳をもとに既住歴、成育歴、予防接種歴などを確認します。
これは、小学校入学というタイミングで早期に疾患や異常を発見し、治療や支援につなげ、良い健康状態で入学を迎えられるようにするためのものです。また、就学時健康診断によって得られた結果をもとに、小学校における通常学級・通級・特別支援学級・特別支援学校といった各学級への就学先を決定する材料にもなります。
学校によっては、保護者と子どもとで、先生との面談の場が設けられている場合もあります。発育や発達について気になること、伝えておきたいことがあれば、お話ししましょう。
1月~2月
入学の年の1月~2月は、入学説明会が行われる時期です。校長先生より学校方針の説明があったり、学校での生活、持ち物などについての連絡があります。給食費の口座振替依頼書や、学童保育の申込書の配布など、具体的な入学準備の説明を受けます(地域によっては、前年中に学童保育の申し込みが始まります)。
通学路の確認、登校班があるのか個別登校なのか、帰りは集団下校か、学校でけがをした場合の保険はどのような取り決めになっているのか、緊急時における家族の連絡先の優先順位はどうするかなど、確認事項がたくさんあります。
不安なく入学を迎えられるよう、各事項をしっかりとまとめて認識しておきましょう。
2月~3月
2月~3月は、いよいよ入学準備も大詰め!体操服や給食着、上靴に体育館シューズ、筆記用具、図書バッグ……。この時期、入学準備のアイテムを販売するショップは、新一年生とその保護者でにぎわいます。
筆記用具や巾着袋など、人気のデザインは売り切れることも。実店舗にネットショップにと、保護者は奔走することでしょう。狙っているデザインがある場合は、早めに購入するのが吉ですね。
入学準備
4月から学童保育に入れたい場合、期限内に申し込みを完了しておかないと、5月以降の利用となってしまうケースがあります。学童保育の教室に直接申し込むケースや、市役所に書類を郵送するケースもあるため、事前確認を必ず行いましょう。給食費の口座振替依頼書についても、学校で回収する場合や、引き落とし口座の銀行窓口に提出する場合があります。
入学グッズは、学校指定の体操服や給食着を販売する学用品店で購入します。子どもの多い地域では予約が必要な場合もあるので、早めの準備がおすすめです。
持ち物には、全て記名が必要です。鉛筆や絵の具にも1本1本に記名するため、まとまった時間を要するでしょう。入学への期待と、わが子の成長に思いをはせる幸せな時間でもあるので、楽しみながらもれなく記入してくださいね。
学校説明会
学校の入学説明会は、1月中旬~2月下旬の日程が一般的です。体育館や多目的室など、大人数が収容できる場所で開かれるでしょう。小学校ごとの細かいルールについては、資料を見るだけでは分からないこともあります。学校指定の学用品はどこで販売されているか、遅刻・欠席連絡は何時までにどのように行うのかなど、しっかり確認しましょう。近年は家庭と学校のやりとりも「連絡網」といったものはなく、メールや連絡アプリを利用するなど昔とは異なる要素がたくさんです。連絡アプリのインストールや登録、学校のメールアドレス確認など、もれなくチェックしてください。
既に小学校に通っているきょうだいがいても、説明会への参加をおすすめします。遠足や林間学校などの行き先変更や、今まで使用可だった学用品の変更連絡が、説明会を機に発表されるというケースもあるためです。
準備しておくべきアイテム
ランドセル
ランドセルは、入学式当日から持っていきます。ランドセルの購入予約は前年6月頃から受付がスタートされ、6月〜秋頃までが購入のピークとなります。人気モデルは秋頃には完売しているケースも多く見られるため、お目当てのブランドやモデルがある場合、6月には予約しておくのがおすすめです。
冬頃になると人気のモデルには完売がみられます。12月頃になるとセールが始まるため、お手頃価格の物のなかから子どもとじっくり選びたい方は、11〜12月頃から探し始めても良いかもしれませんね。
スーツ
入学式にはフォーマルで参加するのが一般的です。男女ともに、あまり華美なデザインよりは、セミフォーマルにとどめたスーツやワンピースがおすすめです。男の子の服装はスーツが一般的です。黒や紺、グレー、ベージュなどの落ち着いた色味がよいでしょう。女の子は、派手すぎないドレスやワンピース、スーツがおすすめです。真っ赤なドレスやフリルのたくさんついたデザインは浮いてしまう恐れがあるため、面接やお宮参りの付き添いなどに着回しできるようなデザインを見繕うと良いかもしれません。
上履き
上履きは、学校指定のものを選びます。校内用と体育館用を別に用意する必要があるため、子どもが見分けがつくよう、デザインの選び方に配慮してあげるのがポイントです。学用品店ではさまざまな上履きが陳列されていますが、学校によってデザインの指定が異なる場合があるため、説明会や郵送で受け取った資料をよく読んで確認してください。
地元の学用品店なら、新一年生に学用品を販売している毎年の実績から、販売員のアドバイスを受けられるでしょう。
なお、靴に関してはぴったりサイズのものを選んであげてください。
運動靴
登校用のシューズと、グラウンドで行われる体育の時間に使用するシューズは同じものでも構いませんが、学校によって別に用意する必要があるかもしれません。必ず、入学時の足のサイズにあったものを選びます。そのため、靴に関しては早めに用意せず、入学前に購入しましょう。
自分でスムーズに脱ぎ履きできるよう、ひもではなくマジックテープベルトがおすすめです。足のサイズがぴったりでも、足首がきちんと固定されていないと、転倒やけがにつながる恐れがあります。
通学にはこちらのローファーもおすすめです。
KID CORE(キッドコア) 1081
体操服
体操服上下セット
体操服は、学校指定のものを購入します。学校によっては、校内販売で注文を受け付けるところも。各家庭で用意する必要がある場合は、学校より配布された資料をよく確認しましょう。体操服のサイズは、新一年生が試着すると少し大きく感じるかもしれません。伸縮性のある素材で作られており、長ければ4年生頃まで着られるので、少し大きいと感じるくらいがちょうど良いかもしれませんね。
バッグ類
ハンドメイドレッスンバッグ
小学校では、ランドセルのほかにさまざまなバッグが必要になります。学校によって用意が必要なものは異なりますが、おおよそ次のとおりです。
・図書バッグ
・体操服入れ(付属している場合もあり)
・給食着入れ(付属している場合もあり)
・お箸袋
・歯磨きセット入れ
・上靴入れ
・体育館シューズ入れ
・音楽室バッグ(移動教室の場合)
・水着バッグ
「30センチ×25センチ程度の巾着」「持ち手から底までが50センチ程度で」など、細かい指定があることも。ちょうど良いサイズが販売されていない場合は手縫いする必要があるため、早めに準備するのがおすすめです。
準備しておくべきこと
生活習慣を整える
入学から6年間、週末や長期休暇以外、毎日通います。正しい生活習慣を身につけることは、体のリズムを整え、勉強に集中したり、安全に運動したりするための基盤です。小学校には、お昼寝の時間はもちろんありません。早寝早起きの習慣は、5歳児の早い段階から身につけるようにしましょう。体のコンディションが整っていると、子ども自身のやる気にもつながります。
学習習慣をつける
入学前は、学習への好奇心や期待感が高まっている時期です。しかし、いざ入学して勉強が進んでいくと、授業に集中できなかったり、理解が追いつかなかったりしたとき学校に行くのが嫌になってしまうケースもあります。
このようなことを防ぐには、机に座って読書をしたり、学習をする習慣を早いうちから身につけておくのがおすすめです。
早い段階なら、きちんとした姿勢で椅子に座りパズルをしたり、迷路を解いたり、塗り絵をしたりといった「遊び」を取り入れるのもよいでしょう。