子育てをする家庭にとって、最も欠かせない子どもの遊び道具が「おもちゃ」です。おもちゃとひと口に言っても、大きく「一般的なおもちゃ」と「知育玩具」に分けられることは有名ですが、それぞれの違いを明確に説明できる人はそう多くないでしょう。
また、知育玩具は選び方によって期待できる効果も異なるため、子どもが遊びながら学べるおもちゃを探したいという場合は、あるポイントに沿って知育玩具を選ぶことがおすすめです。
そこで今回は、知育玩具の概要から項目別の選び方、さらに効果を高めるためのコツまで徹底的に解説します。
1. 知育玩具とは?
1-1. 知育玩具のメリット2つ
知育玩具を利用することには、下記2つのメリットがあります。
●メリット1:国語や算数といった分野を遊びながら学べる
知育玩具には、ひらがなを覚えたり数字を覚えたりできる製品が多々あります。そのため知育玩具は、小学校から特に必要となる国語や算数といった学業の勉強を、遊んで楽しみながら行える点がメリットです。
●メリット2:想像力・発想力の向上が期待できる
知育玩具には、お絵描きや工作のできる製品も多々あります。このような製品は想像力や発想力を伸ばすことができ、芸術的な才能を身につけることも可能です。また、「自分で考えて作り上げる」ことから、自立心の向上にもつながると言えるでしょう。
2. 【項目別】知育玩具の選び方とは?
知育玩具を選ぶ際は、まず対象年齢を確認しなければなりません。対象年齢に満たない知育玩具を取り入れても求める効果は期待できないだけでなく、製品の形状やサイズ、素材によっては誤飲の危険性もあります。
適切な効果が期待できる知育玩具を取り入れたいなら、「年齢別・目的別・素材・子どもがもっている関心」の項目ごとに選ぶことがおすすめです。ここからは、知育玩具選びの方法を項目別に紹介します。
2-1. 年齢別で選ぶ
知育玩具の対象年齢は、製品によって0~6歳までと幅広いことが特徴です。下記に、年齢ごとに知育玩具を選ぶ際のポイントと人気・おすすめ知育玩具を説明します。
0~1歳 | 0歳の子どもは生まれたてで寝ているだけの状態ですが、半年~1年後となると身体能力はものを触れる・握る・掴む程度にまで発達します。1歳近くになると音や色の判別能力も発達するため、各発達状況に適した知育玩具を用意するとよいでしょう。 おすすめの種類は、「ベッドメリー」「積み木」「楽器」などです。ベビーベッドの頭上でくるくると回るベッドメリーは特に0歳の子どもにおすすめで、身体能力・判別能力が発達し始めたら積み木・楽器で遊ばせることがおすすめです。 |
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2~3歳 | 2~3歳となると、視力や聴力もある程度発達し、手先・指先を器用に動かせるようにもなります。加えて、観察力や空間認知力も養えるようになるため、「ジグソーパズル・立体パズル」「お絵描きセット」「おままごとセット」といった知育玩具を取り入れるとよいでしょう。 これらの知育玩具は、手先を上手に動かす訓練になるだけでなく、集中力・観察力・空間認知力・感性を磨くことが可能です。パズルが完成したときなど、求めるゴールに達成したときは達成感ややりがいを得ることができ、自己肯定感も高められるでしょう。 |
4~6歳 | 4~6歳となると、周りの友達や大人が話す言葉や秩序・ルールをある程度理解できるようになり、複数人での遊びも難なく楽しめるようになります。そのため、「ボードゲーム」「トランプ・カードゲーム」など、ゲーム感覚で、かつ複数人で楽しめる知育玩具がおすすめです。 1人遊びがメインとなっていたこれまでの知育玩具とは違い、年齢を問わず周りの人と楽しめるツールとなっており、創造力やコミュニケーション能力、さらに協調性や社会性を育むことができます。自分たちで新たなルールを作り上げ、そのルールに則って遊べば柔軟性を伸ばすことにもつながるでしょう。 |
2-2. 目的別で選ぶ
知育玩具は年齢別に選ぶだけでなく、「どのような知能を特に伸ばしたいか」といった目的別で選ぶこともおすすめです。
例えばひらがな・英語などの「文字」を学ばせたい場合は、文字が記されたキューブやブロックを使って単語を作り上げる知育玩具や、文字や単語が記されたボタンを押すとその文字・単語の音声が流れるタブレット・ツールなど、対象となる製品は幅広く販売されています。
また、複数人で楽しめるボードゲームは、自然と算数を学ぶ機会にもなり得ます。さまざまな知育玩具を取り入れることによって子どもの得意分野や苦手分野も把握できるため、まずは幅広く取り入れてみるのもよいでしょう。
2-3. 素材で選ぶ
知育玩具を選ぶ際は、素材に着目しておくことも欠かせません。よく採用されている主な素材には、プラスチック・木材・布が挙げられます。
●プラスチック
プラスチック製の知育玩具は軽量であり、多少の汚れも拭き取り掃除だけで綺麗にできる点が魅力で、あらゆるカラーの製品が多いことも特徴です。しかし、経年劣化や衝撃による割れ・欠けが発生するとその部分が鋭利となり、ケガをしやすくなってしまう点に注意してください。
●木材
木材はプラスチックに比べて適度に柔らかく、角も立ちにくいという安全性が大きな魅力です。また木製の知育玩具は肌触りがよく、自然な温もりを感じられることも特徴的で、豊かな感性を育むことにもつながります。
●布
おもちゃと言うとプラスチック製や木製のものがイメージされがちですが、布絵本やぬいぐるみなど布製のものも数多く販売されています。布製はほかの素材よりも最も柔らかい素材であり、安全性に優れている点が魅力です。子どもの年齢を問わず楽しめるほか、荷物がかさばらない・メンテナンスが楽という点も優れたポイントと言えるでしょう。
2-4. 子どもが関心を持っているもので選ぶ
世の中には数え切れないほど知育玩具が販売されていますが、子どもだからと言ってすべての知育玩具を楽しめるわけではありません。どれだけ小さな子どもでも、一人ひとり性格は違い、興味のあるもの・楽しいと思えるものもバラバラです。知育玩具で子どもが遊ぶかどうかは、「子どもが楽しめるかどうか」が大きな要素となるでしょう。
なるべく子どもが楽しめる知育玩具を選びたいのであれば、普段子どもが夢中になっているもの・関心のあることに関係する商品を選びましょう。例えば、車や電車によく釘付けになっている子どもなら、自分で組み立てて遊べる鉄道玩具がおすすめです。このように、日頃から子どもがどのようなことに興味をもっているかを考えて、適切なジャンルの製品を選んでみてはいかがでしょうか。
3. 知育玩具の効果を高めるためのコツ!
ここまで、知育玩具の概要と項目別の選び方を説明しました。最後に、知育玩具の効果を高めるためのコツを2点紹介します。
●ほかの子どもと比較しない
知育玩具で上手に遊んでいる子どもを見て「同じように遊ばせたい」と考える親も多いでしょう。知育玩具には基本的に遊び方が記載されていますが、子どもは決められたルールに従わず個性的な遊び方をし始めることも珍しくありません。
このとき、「あの子はこうして遊んでいるよ」などほかの子どもと比較をした教育をすると、子どもの自尊心を傷つけてしまう可能性があります。そのため、決してほかの子どもと比較をせず、子どもなりの遊び方を尊重してあげることが大切です。
●適切な方法で褒める
知育玩具で遊んでいる子どもには、適切な方法で褒めることを心がけましょう。褒めるという行為は、子どもの自己肯定感や自信を身につける要素にもなり、おもちゃ遊びに対してより積極性をもてるようになります。
褒めるときは、単純に「すごいね」と成果に対する称賛を伝えるだけでなく、「自分で1から考えるという気持ちが素晴らしいね」と、努力の過程もその場で具体的に褒めることがおすすめです。
まとめ
知育玩具とは、幼児・児童の好奇心や遊び心を刺激しながら学習能力の発達を促す道具です。子どもの知育に効果的なおもちゃとされており、普通のおもちゃとは遊ばせる目的に違いがあります。
適切な効果が期待できる知育玩具を取り入れたいなら、「年齢別・目的別・素材・子どもがもっている関心」の項目ごとに選びましょう。また、知育玩具の効果を高めるためにも「ほかの子どもと比較しないこと」「適切な方法で褒めること」の2点を忘れてはなりません。
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