幼児教育とは?メソッドの種類と家庭で大切なこと

幼児教育とは?メソッドの種類と家庭で大切なこと

未就学児を育てる保護者の中には、子どもの教育に高い関心を持っている方も多いのではないでしょうか?
先の見えない時代をたくましく生き抜けるような、自立した人間に育てるためには、就学前から幼児教育を行うことが有効です。

この記事では、幼児教育の概要や、幼児教育において有名な9つのメソッドを解説します。

「幼児教育を取り入れた子育てに興味があるけれど、何から始めたらいいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。

1.幼児教育とは?

幼児教育とは、未就学の子どもの学習能力・言語能力・コミュニケーション能力などを養うための教育を指します。
具体的には、読み書き・遊び・箸の持ち方・ボタンの締め方など、生活に必要なことを幅広く学びます。

幼児期は、脳の大脳神経系のおよそ80%が完成すると言われている時期です。
そのため、幼児期に受ける教育の影響は大きく、子どものためになる教育をバランスよく取り入れることが大切です。

1-1.幼児教育と早期教育は目的が違う

幼児教育と似た言葉に「早期教育」があります。

幼児教育は、日常生活での遊びなどを学習化し、子どもの人格形成や規則正しい生活習慣などを身に付けるための教育です。
一方で早期教育は、お受験に合格するための勉強や、学力向上を目的とした知的教育のことを指します。

それぞれの目的を混同せず、子どもの年齢に合わせて幼児教育・早期教育を行うと良いでしょう。

2.幼児教育の種類

幼児教育にも多くのメソッドがあり、その中でも海外発の幼児教育メソッドが多数を占めます。
子どものためにどのような教育を行うべきか迷っている場合は、まずは幼児教育における主なメソッドを理解しましょう。

ここでは、日本発の3つのメソッドと海外発の6つのメソッドについて紹介します。

2-1.石井式漢字教育

石井式漢字教育とは、「漢字かな交じり文」のオリジナル教材を用いて、子どもに毎日読み聞かせを行うメソッドです。
提唱者は教育学博士の石井勲先生であり、50年にわたる教育経験から誕生しました。

幼児期から正しく美しい日本語に多く触れることで、思考力・読解力・表現力が身に付くだけでなく、豊かな感性も養なわれます。
また、絵本に使われている挿絵は、一流の画家によって描かれた絵を使用しています。

日本全国の教育現場で導入されており、高い評価を受けているメソッドです。

2-2.七田式教育

七田式教育とは、心の教育を重視した「全人格教育」と、頭の使い方を学ぶ「引き出す教育」にアプローチしたメソッドです。
各年齢に適した豊富な教材を用いて、「自分から学ぶ習慣」を形成させることが目的となります。

七田式教育は、日本全国に多数の幼児教育教室を構えており、日本国内のみにとどまらず世界19カ国・約100万人が活用するメソッドです。
60年におよぶ実績を持つため、世界中から高い信頼を寄せられています。

2-3.ヨコミネ式教育法

ヨコミネ式教育法は、自ら判断・行動・実践できる子どもに育てるための、「自立」を目的としたメソッドです。
ゆくゆくは、一人の人間として自立して生きていくために、「学ぶ力」「体の力」「心の力」を幼児期に身に付けることが重視されています。

ヨコミネ式教育法で学んだ子の中には、レスリング・ゴルフ・フィギュアスケートなど、スポーツ界で活躍する子どももいます。
鹿児島県の保育園を中心にヨコミネ式教育法が導入されているほか、DVD・書籍などを使用して家庭で学ぶことも可能です。

2-4.モンテッソーリ教育

モンテッソーリ教育とは、「自己教育力」をモットーとしたメソッドです。
生まれ持った潜在的な能力を自ら引き出し、一生にわたり学び続ける姿勢を持った人間を育てることが目的となります。

世界的に有名なモンテッソーリ教育は、教育家のマリア・モンテッソーリ博士によって考案されたメソッドです。
また、マリア・モンテッソーリ博士は医師でもあったため、科学的事実にもとづいた教育方法・教材が開発されていることが特徴です。

100年が経過した今日では、世界140カ国以上で取り入れられ、多くのリーダーを輩出しています。

2-5.シュタイナー教育

シュタイナー教育とは、子どもそれぞれが持つ「ユニークな個性」に着目したメソッドです。
ドイツを中心に活躍したルドルフ・シュタイナーによって考案されました。

ルドルフ・シュタイナーは、「幼児期は健康的な『からだ』を作ることが最も重要」と提唱しています。
そのため、シュタイナー教育が導入されているほとんどの幼稚園・保育園などでは、テレビやビデオなどがありません。

2-6.ドーマン・メソッド(ドーマン法)

ドーマン・メソッド(ドーマン法)とは、健常児だけでなく脳障害児に対しての幼児教育も確立しているメソッドです。
「脳は使うことで発達する」という言葉を残したグレン・ドーマンによって考案されました。

ドーマン・メソッドは、インターナショナルスクールなどで導入されているだけでなく、家庭で実践できるプログラムも販売されています。
特に、乳幼児期における知性発達や、読み書き・算数の向上などに強みを持っています。

2-7.ニキーチン教育

ニキーチン教育とは、遊びを通して「創造力」を身に付けるためのメソッドです。
特に、「積み木を使った知育遊び」が有名となっています。

ニキーチン教育を生みだしたニキーチン夫妻は、自らの子どもたちを幼稚園・保育所へ通わせず、自宅の中に好奇心を刺激するような遊具や仕掛けを施しました。
その仕掛けの一つとして生まれた遊びが「積み木遊び」です。

ニキーチン教育で使用する積み木を使用することで、問題解決能力や空間把握力などを養うことができます。

2-8.レッジョ・エミリア・アプローチ

レッジョ・エミリア・アプローチとは、解決方法ではなく「解決の方向性」にアプローチして育成を行うメソッドです。
幼児教育のノウハウや方法ではなく、子どもと接する上での「心構え」にフォーカスしています。

そのため、特別な教材・認定を受けた講師・細かいカリキュラムなどは存在しません。
子どもの行動を観察して、興味を持っていると思われることに対し、大人がコミュニケーションを取りながら支援を行います。

2-9.ピラミッドメソッド

ピラミッドメソッドとは、自主性を育むことを目的に、「やる気」「働きかけ」「寄り添い」「距離を置く」という4つの柱からなるメソッドです。
オランダ政府教育機構が開発したメソッドで、オランダだけでなく、アメリカ・ドイツ・日本などでも導入されています。

ピラミッドメソッドが導入されている幼稚園では、自主性を育むために、「保育室を分け、各スペースに遊びのコーナーを設ける」などの取り組みを行っています。
また、「サークルタイム」と呼ばれる、互いの顔を見合わせて会話を行う時間がある点も特徴的です。

3.幼児教育で大切なのは「自主性」と「達成感」

幼児教育を行う上で大切な点は、自ら考えて行動し、問題解決できる力を養うことです。

そのため、子どもに幼児教育を詰め込みすぎず、子どもが興味を持った内容を重んじて、サポートを行うようにしましょう。
子ども自らが遊び・学ぶ姿勢を認めることで、自主性を育むことができます。

また、子どもが何かに成功したり、新しい経験を積めたりした際は、一緒になって喜び、褒めることが大切です。
保護者が子どもを褒めることで、子どもは達成感を覚え、自信につながります。

子どもに合った適切な幼児教育を行い、自主性と達成感を育みましょう。

まとめ

幼児教育を行うことで、学習能力・言語能力・コミュニケーション能力だけでなく、自主性を育むことが可能です。
幼児教育には様々なメソッドがあるため、子どもの興味・関心を大切にした上で、子どもに合うメソッドを取り入れましょう。

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