近頃の幼稚園は、体操や楽器の演奏など習い事の要素を取り入れたり、時間を延長して子どもを預かったりと、教育方針が多様化しています。そのため、受験者は特長のある教育を求めて幼稚園に集まります。
しかし、幼稚園受験は小学校や中学校の受験とは異なり、面接のみで入園が決定するため、事前にさまざまな準備をしておくことが大切です。
さらに面接の際、面接官から好印象を持ってもらうためには、子どもの生活習慣を正したり、面接に適した服装や小物を購入したりするなど、日頃から合格のための工夫をしておく必要もあるでしょう。
そこで今回は、両親向けに幼稚園に入るための面接で必要な3つの対策と当日のトラブル対処方法を紹介します。
目次
1.子どもの幼稚園面接|両親の役割とは
幼稚園面接の際に、両親から見た子どもの個性を伝えることが両親の役割です。
幼稚園の面接では、子どもの生活の様子や両親とのコミュニケーション、家庭環境や両親の人柄を知るという目的があるため、面接官には子どもの魅力や個性をきちんと伝えることが大切となります。
普段から家庭での教育方針や子どもとの接し方を正し、挨拶や言葉遣い、礼儀正しさを身につけておきましょう。
日頃からの親子の関わりを大切にして、夫婦間でも幼稚園の面接に向けてサポートし合えることが理想です。
2.幼稚園の面接に必要な3つの事前対策
面接官は、子どもの環境や生活習慣などを知るために両親とは別の場所で遊ばせたり、両親だけでなく子どもに対しても問答を行います。
幼稚園で面接を受ける際は、普段の生活の中から質問されることが多いです。小学校受験や中学校受験のようにテストで回答するといったことはありません。
普段から礼儀や正しい生活習慣を身に着け、事前に面接の練習をして受け答えができるようにしておくと良いでしょう。
また、面接の際に子どもが慣れない空間から不安を感じて泣いてしまったり、親から離れられなくなったりする可能性も少なくはありません。
面接の練習をするとともに、親と離れていても大人しくしていられるよう、一人で過ごす時間をつくってあげることもおすすめです。
事前にできる対策はそれだけではありません。ここからは、幼稚園の面接のために特に必要となる3つの事前対策を詳しく説明します。
2-1.①面接の問答練習をする
まずは、幼稚園の教育方針を理解した上で、面接で聞かれると思われる質問について調べ、受け答えを練習することがポイントです。
〇面接時の質問内容の例
保護者 | ・志望理由 ・幼稚園に通う際の交通手段 ・子どもの好き嫌い ・子どもの得意なことや不得意なこと ・子どもができること(トイレでの排泄や服の着脱など) ・子どもと一緒にしていること ・最近はどんなことで叱ったり褒めたりしたか |
子ども | ・名前や年齢 ・好きな食べ物や遊び ・普段はどんなことをして遊んでいるか ・朝ごはんは何を食べたか ・色やもの(車や食べ物など)の指差しができるか |
子どもは、自分の名前や年齢を答えられるようにしておくことが必要となります。
子どもが質問の答えに困っていたとしても、両親がかわりに答えることがないよう注意してください。
また、子どもには、自分の名前や年齢などを正しく答えられるように、日ごろから名前を書く練習をさせることがおすすめです。
先生が質問している意味がわかるか、行儀よく先生の話を聞けるかどうかなどについては、普段から積極的に親子間でコミュニケーションをとっておくと良いでしょう。
夫婦間では、子育てや教育に関して自分たちが大切にしていることについて、再確認することが大切です。
面接の練習をする際には、当日に着用するものを着て練習します。
また、質問をする面接官の役を決めて練習することで面接の雰囲気に近い状態で練習ができるため、面接当日も緊張することなくスムーズに問答を行うことができます。
2-2.②普段から生活習慣を正しておく
幼稚園に入園した後は、集団の中での生活に慣れることが必要です。
子どもが一人で服を着ることができたり正しい手洗いや歯磨きができたりするなど、当たり前の行動が出来るかどうかを面接官は見ています。
また、子どもはとても純粋で素直です。面接時に行う質問の答えを予想し用意しておいたとしても、普段から生活習慣をきちんと整えていなければ家庭の環境はすぐに見破られてしまいます。
そのため、普段から子どもの生活習慣に関心を持ち、朝晩の挨拶や食事をする際のマナー、正しい手の洗い方などを教え、生活習慣を整えることが大切です。
生活習慣を整えることにより、面接対策だけでなく入園後の幼稚園での生活にも繋がるため、子どもの生活行動の自立に向けて子どものサポートをすることが重要となります。
2-3.③母親・父親と離れていても子どもが不安を感じない関係を築く
幼稚園に通うことに対して子どもが不安感を持たないためにも、普段から親子のコミュニケーションをとって信頼関係を築いておくことが大切です。
子どもが親と離れていても緊張を感じないようにするためにも、友達をつくったり公園で遊ばせたりするなど、親だけでなく子どもも一人でも過ごせる時間に慣れておきましょう。
また、子どもが母親と多くの時間を過ごしている家庭の場合は、父親が休みの日には父親と子どもの2人で過ごす時間を作るなど、幼稚園に入園する前に母親と子どもが離れる時間を作ることがおすすめです。
母親がいない時間を過ごすことに慣れると、幼稚園へ入るための面接の練習をスムーズに行うことができるため、幼稚園での生活にも馴染みやすくなります。
3.幼稚園面接当日に起こりがちなトラブル対処法
幼稚園の面接当日になって、父親が同伴できなくなる場合があります。
季節が冬ということもあり両親または子どもが風を引くなど、病気になる可能性も高いため、面接当日に慌てることがないよう、イメージトレーニングしておくと良いでしょう。
ここからは、幼稚園の面接当日に起こりがちなトラブルと、トラブルの対処方法について紹介します。
3-1.幼稚園の面接に父親が同伴できない場合
幼稚園の方針にもよりますが、幼稚園の面接の当日に父親が一緒に行けない場合には、無理をして出席しなくても構いません。また、父親がどうしても休むことができない仕事を持っている場合は、母親と子どもで面接に向かいましょう。
また、面接は両親同伴が必須であると定めている幼稚園は少ないです。
面接で両親同伴としている幼稚園以外では、父親が面接に同伴しないことにより合否に影響することはありません。
幼稚園の入園説明会や入園願書を取りに行く際に、あらかじめ父親の同伴について確認しておくことをおすすめします。
3-2.面接当日に病気にかかってしまった場合
幼稚園の面接当日に、両親や子どもの体調が悪くなったり熱が出たりすることがあります。
両親や子どもの体調が優れない場合は、幼稚園に面接を受けられない事情を説明しましょう。
体調が悪いところに無理をして面接を受けても子どもがきちんと受け答えできず、幼稚園側に子どもの魅力や個性をきちんと伝えられない可能性があります。
また、幼稚園によっては面接を延期してくれることもあるため、トラブルがあった際にはまず幼稚園に相談してみましょう。
まとめ
幼稚園に入園するための面接対策として、子どもが幼稚園に行くことが不安にならないためにも、母親と離れる時間をつくり一人の時間に慣れさせることが必要となります。
また、家族間のコミュニケーションを大切にして、日頃から子どもの生活習慣や礼儀に気をつけておくことが重要です。
事前に正しい生活習慣を身に着けておくことで面接時の問答にきちんと対応することができます。幼稚園生活にも順応もしやすくなるため、面接の練習しておくことがポイントです。
当日の体調不良やトラブルは幼稚園に相談し、万全の状態で練習の成果を発揮して幼稚園の面接合格を目指しましょう。